152475 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

洞窟ホームレス株式会社VSFXマルチ商法詐欺

洞窟ホームレス株式会社VSFXマルチ商法詐欺

文章のみの4クルー目の6

派遣業責任者の講習、ヌマさん)
そういえば、ヌマさんはこの時期に、デリでも派遣だからと派遣業責任者の講習を受けに言っている。ネットでも、数分で予約が埋まるので、一時期は沖縄で開催されるものに参加しようかとホンキで考えていたようだ。
派遣業のための責任者研修と言うやつだが、 「派遣元責任者講習受講証明書」が発行される。
「はっきりいって、喫茶店をやったときうけた 衛生管理責任者講習とすごく構造が似ている。なんのための講習なのかと思う。 試験もなく、ただの天下り先のお墨付き販売ではないのか?300人くらいをあつめてあの金額というのは 正直高すぎる」とヌマさんが言っていた。

「お金を徴収するならもっと使える講習をやってほしい。 領収書代わりの資格などと言われないように」と言ってもむなしいものかもしれないなと林太郎さんは思った。

風俗嬢 リンちゃん)
風俗につとめる女の子たちは一貫して言うんだ。
「ここ(風俗)にいると、自分を自分のままうけとめてくれる」
「どうしてそんなことしたかって聞かない」
「なんでも『しかたないよー』と言ってくれる」


たしかに、問題ありの発言だよね。
だって、風俗にいる同志が「なぜ」とききあうことは自分も「なぜ」と問われるってことだから。「しかたないよー」で流すのは当然だわ。考えてみれば。

大切なことは、人間はありのままの自分を受け入れてくれるひとをさがすんだ。

セックスなんてのは、裸でだきあうわけで(たいていはだけどさ)、それってそういう象徴でもあると思う。
家族はとくに、ありのままの自分を受け入れてくれる親がいて、そのベースの上で失敗しながらも、1つづつ成長するんだ。

風俗嬢A)
小出の話が座礁するや、風俗嬢からの面接希望が3件あった。
ヌマさんは完全に、小出と関わりたくないことから、その仕事にはもう興味は示さなかった。
リョウさんのところに、リョウさんが声をかけていた「テコキ」の店のさおりさんから面接をして欲しいという女性がいるとメールが入った。
リョウさんは「ま、来ねかもしんね。だぁれ、こっちで予定たでててもや、いきなり来なくなんですと」とぼやいた。
林太郎さん「それなら、小出さんの店を紹介したらいいんじゃないですか?」
リョウさん「いや、だめだぁ、小出、あれは不良だな。だれ、ショウタの兄ちゃんは小出のこと買ってけどや、あれは女をただ食い物にしているホントわるいやづだ」
林太郎さん「モトさんが言うには、ショウタのお兄さんのシュンさんは『たいしたことない、女の子でも、あれがあのこ?っていうくらいに磨いてくれる』って言ってたそうですよ」
リョウさん「だれ、はめるんでしょ」
林太郎さん「え、やるってことですか?」
リョ ウさん「んでなくてや、小出はトイチの金貸しやってんでしょ。そこで女の子に気前よく貸すんだとや。親切な顔してや。んだけっと、あるときに豹変すんだべ や。そこで、きっちり型さはめてしまってや、これこれこういうことしないと返せないべってや、追い込んでや、痩せさせるし、やりたぐねえこどやらせんだど や」
林太郎さん「やりたくないこと?」
リョウさん「んだ。ヌマさんとや、立町でデリヘルやっている経営者のおじさんとや話したことあんだけどや、そのおじさんの言うにはや、仙台のデリヘルはレ ベルひぐいんだど。なんか教育しようとするとや、もう次の日には来なぐなるらしいんだ。んだけっどや、だれ、小出みだくや、型さはめられたらもう女の子も 言うこときぐしかねえべ」
林太郎さん「そうなんですか」
リョウさん「最初に、小出とあったどきにや、デリヘルの経営のコツは『飴と鞭』だって言ってたのっしゃ。んだから、その鞭が金貸しだべや。そこで、おいこむんだべや」
林太郎さん「それじゃあ、紹介したら、女のこ可愛そうですね」
リョウさん「んだよー。だれ、ヌマさんとおれがやってたらや、こんな女の子にとっていい店ねえどわ。返りもいいべし、こっちはいろんな面で優遇すんだから」
林太郎さん「リョウさんは、やりたいんですか?」
リョウさん「いやー、できねっちゃー。女の子も海千山千だぁ。おれたちではや、なめられて言うこときかねべしや。だから、小出みてなやつの店がはやんだべや」
林太郎さん「面接はどうするんですか?」
リョウさん「一応あってみでや、リンちゃんの店紹介したらいいんでねぇのかや」
林太郎さん「ああ、それなら、リンちゃんと逢うといいかもしれないですね」


翌日、立町のドンキー前で待ち合わせ、喫茶店でリンちゃんとリョウさんが風俗嬢Aと逢った。
風俗嬢Aは、簡単に言えばホストにはまっている23歳のコだった。
2年前町でキャッチされ1000円飲み放題の時間にホストクラブに友達と行き、その後メールで営業をかけられ、ホストと一緒に住んだ。店に来るよりも、部 屋に呼ばれることが多かった。「自分は『客じゃない』ということが、うれしかった」。それでも、店にあんまり来るので、それを心配して、「もう店に来なく ていいから、一緒に住もう」と言われた。
住んだといっても、1週間のうち半分はいない。ホストという仕事柄、いやな客でも相手にしなければいけないということで、それはAには理解できた。 店の女性客から来た電話に「好きだよ」と言葉をなげかける彼を横で見て、その女性客が自分の存在を知らないことへの優越感を感じた。
一緒に住むようになってから、生活は彼が中心になった。というより、やることがなくなった。生活の雑費はすべて彼が出していた。店にまた、顔を出すように なった。それでも、彼は気を使って彼女にお金がかからないように、他の客に勘定を付回したりした。店のヘルプのオトコたちも、(こんな彼女が居て、彼がうらやましい)(彼とAちゃんはすごいお似合いだ)と、彼女をもてはやした。「彼は(A)ちゃんのために貯金しているらしいですよ」と言われもした。
やがて、100万円あった金は底をついた。そこで、Aはキャバクラで働きたいと言い出した。街でスカウトされていた。しかし、彼は『横で、営業の電話して いるのは耐えられない』と言った。彼女は(それならソープとかでもあたしは平気だよ)と言ったら、殴られた。『他のやつとしているのを考えるだけでも許せない』と。Aはうれしかった。彼は言った『それなら、ハコヘル紹介するよ。それならその時間だけだから安心だ』と。仙台の郊外のハコヘルに入れられた。条例違反だが、郊外の方は摘発は厳しくはなかった。ところが客が来ない店だった。そこの女の子は、必然なかでバイトをしていた。つまり、売春をしていた。暗黙の了解で、Aはそれには別に抵抗はなかった。しかし、ソープとはちがい、NS(ノースキン)だった。
稼いだ金は彼の店に消えた。Aと彼とで月に250万円は入るはずだったが、彼は野球賭博にはまっていた。金は残らず、2000円をどう使うかを考える日常と、日に5万手にいれ、1回に50万、100万という掛け金でお金がほとんどは消えていった。
彼と同じ店のホストが、彼には他に女がいると耳打ちした。簡単に言えば、Aと同じことを繰り返しているという。それはこういうからくりだ。
彼はAを「育て」たのだ。つまり、Aと暮らしていたアパートはAのために借りた部屋だった、そこにAを引き入れ、友達からひきはなし、店にはまらせ、風俗に沈めた。しかし、その事実はうすうすAも感じていた。だから、忠告は流された。
しかし、1週間前、アパートに返るとハート型の髪留めがベッドにあった。忘れたのか、わざと置いていったのか、バスルームを見るとシャワーが使われていた。
自分と彼とのベッドに他の女を連れ込んだことが許せなかった。
そこで、アパートを出て彼と別れるために新しい店を探しているというのだった。



翌日、リンちゃんがAに電話をかけるともう電話は止まっていた。

読む前に…icon.gifにほんブログ村 小説ブログへ人気ブログランキングへ

             ↑この2つに参加しています

 


title.jpg
-----
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.エピ.資料




風俗嬢B)

彼女、「B美」とも、リンちゃんとリョウさんとで会った。
「B美」は大学を出ると、仙台の子ども向けの美術学校で働いていた。
すごくハードな仕事内容で、子どもが製作するための段取りの材料を作成するのは「B美」たちヒラの女性スタッフの仕事だった。
片目が一時期みえなくなるくらい疲れに襲われた。
ほどなく、派遣の登録をしてその美術学校はやめた。
派遣で、東北大の院の仕事をした。そこで、院生のJ助と出会った。
最初は好きだったが、そのうち、音楽をやっていたT也ともつきあうようになった。
T也の子どもを妊娠した。
T也は「おれの将来どうなるの?」と彼女を責め、中絶した。
その後、T也とあうのが苦痛になり、J助のところに逃げた。
「きみにそんな思いをさせるなんて許せない」とJ助は言った。
「B美」がいないあいだに、アパートの廊下の灯りが叩き壊されていた。
T也だと思った。
J助は、仙台の女子短大で英語の講師もしていた。J助の家に泊まっているとレポートを出しに来た女子学生が「B美」をにらみつけた。
「B美」はJ助の子どもを妊娠した。「きみにそんな思いをさせるなんて許せない」と言っていたJ助が婉曲に「産めない」ことを言った。「今は院生で、おカネがない」「まだ、先がわからない」などなど。
「B美」はおろすことに同意するが、J助はお金がないという。ネットで、中国の中絶のクスリを取り寄せる。ネットには「北京紫竹,経口中絶薬RU486:ミフェプリストン、いわゆる、RU486はフランスで1980年開発され、1988年より発売されている薬。この薬は妊娠を維持する黄体ホルモンに拮抗する作用を持ち、妊娠49日以内であれば服用することにより自然流産と同じような経過をたどり、子宮収縮剤のプロスタグランディンを併用すれば100パーセント近く人工流産(中絶)が可能である。しかしあまりに安易に中絶できてしまうためカトリック勢力や右派の反発を買い、不買運動が拡大た。現在の使用承認されている国は、フランス、英国、スウェーデン、イスラエル、ロシア、スイス、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ、デンマーク、フィンランド、ギィリシャそして2000年2月7日にスペインで解禁された」とあった。


女性の体の負担は中絶手術よりもかからず、危険も手術よりもないということだった。ただ、日本では、中絶で日本の産婦人科が、簿外収入の件も含めた利益構造になっているために、一般では使用ができないという内容がネットにあった。一方で、中国のものはまぜ物が多く、品質的に危ないということもあり不安をおぼえた。日本で認可がされ、医者や助産婦などが立ち会ってくれて、クスリを服用できればいいのにと「B美」は思った。
クスリが届いた。漢方の他のくすりに包まれるようにカモフラージュされて小さな小包でそれは届いた。
しかし、不安があったので、「B美」はサラ金からお金を借り、産婦人科に手術を頼んだ。
精神的に壊れた。
公園で、自分の手首を切っていた。死ななかったが、空の青さを感じなくなった。
J助の家に居るようになった。
J助がセックスを要求すると、けんかになった。
サラ金の利子が膨らんでいった。
情報誌で、デリヘルのO***に入り、その後、すぐにD***に移った。
はじめての客の前では緊張して泣いた。そのうち、触れらることに「必要とされている」感じを受けて気持ちが落ち着くようになった。
オーナーは若い薬中だった。ホテルに生活して、ひきこもっていた。
ひきこもりでもデリは経営できるんだなと感心した。
店の子はそのホテルによばれて、ほとんどがやられた。
「B美」はオーナーの恋人のような立場になっていた。
寝ているときに、財布を見れるような環境になった。
同じ店のコがオーナーを警察に通報した。クスリをやっている、と。
なんだか、自分を変えたくなって、また店を変わった。
「B美」は仕事中に貧血で倒れた。客の子どもを妊娠した。
客にメールしたが、返事はなかった。電話番号もわからず、メールをうちつづけたが、2週間であきらめた。
その後、大量な出血が続いた。
妊娠反応が消えた。
「B美」は、なじみの客のところに居座るようになった。3週間して、その客のパソコンをみたら、隠し撮りされたさまざまな風俗嬢とその客との映像があった。
パソコンを机から叩き落し、その客のところから逃げた。
「自分にはひとを見る目がない」と自信を失った。

どうしていいかわからない。というのが
「B美」の現状だった。

リョウさんが「B美」のお金の計算とかをしてあげ、お金の管理をすることになった。リンちゃんが毎日彼女と電話で話をした。店は変わらず、3ケ月後借金を返して、「B美」は風俗を去った。
たまに、洞窟に来ていたが、その後、結婚して長野に行った。


派遣業責任者の講習、ヌマさん)
そういえば、ヌマさんはこの時期に、デリでも派遣だからと派遣業責任者の講習を受けに言っている。ネットでも、数分で予約が埋まるので、一時期は沖縄で開催されるものに参加しようかとホンキで考えていたようだ。
派遣業のための責任者研修と言うやつだが、 「派遣元責任者講習受講証明書」が発行される。
「はっきりいって、喫茶店をやったときうけた 衛生管理責任者講習とすごく構造が似ている。なんのための講習なのかと思う。 試験もなく、ただの天下り先のお墨付き販売ではないのか?300人くらいをあつめてあの金額というのは 正直高すぎる」とヌマさんが言っていた。

「お金を徴収するならもっと使える講習をやってほしい。 領収書代わりの資格などと言われないように」と言ってもむなしいものかもしれないなと林太郎さんは思った。

風俗嬢 リンちゃん)
風俗につとめる女の子たちは一貫して言うんだ。
「ここ(風俗)にいると、自分を自分のままうけとめてくれる」
「どうしてそんなことしたかって聞かない」
「なんでも『しかたないよー』と言ってくれる」


たしかに、問題ありの発言だよね。
だって、風俗にいる同志が「なぜ」とききあうことは自分も「なぜ」と問われるってことだから。「しかたないよー」で流すのは当然だわ。考えてみれば。

大切なことは、人間はありのままの自分を受け入れてくれるひとをさがすんだ。

セックスなんてのは、裸でだきあうわけで(たいていはだけどさ)、それってそういう象徴でもあると思う。
家族はとくに、ありのままの自分を受け入れてくれる親がいて、そのベースの上で失敗しながらも、1つづつ成長するんだ。

風俗嬢A)
小出の話が座礁するや、風俗嬢からの面接希望が3件あった。
ヌマさんは完全に、小出と関わりたくないことから、その仕事にはもう興味は示さなかった。
リョウさんのところに、リョウさんが声をかけていた「テコキ」の店のさおりさんから面接をして欲しいという女性がいるとメールが入った。
リョウさんは「ま、来ねかもしんね。だぁれ、こっちで予定たでててもや、いきなり来なくなんですと」とぼやいた。
林太郎さん「それなら、小出さんの店を紹介したらいいんじゃないですか?」
リョウさん「いや、だめだぁ、小出、あれは不良だな。だれ、ショウタの兄ちゃんは小出のこと買ってけどや、あれは女をただ食い物にしているホントわるいやづだ」
林太郎さん「モトさんが言うには、ショウタのお兄さんのシュンさんは『たいしたことない、女の子でも、あれがあのこ?っていうくらいに磨いてくれる』って言ってたそうですよ」
リョウさん「だれ、はめるんでしょ」
林太郎さん「え、やるってことですか?」
リョ ウさん「んでなくてや、小出はトイチの金貸しやってんでしょ。そこで女の子に気前よく貸すんだとや。親切な顔してや。んだけっと、あるときに豹変すんだべ や。そこで、きっちり型さはめてしまってや、これこれこういうことしないと返せないべってや、追い込んでや、痩せさせるし、やりたぐねえこどやらせんだど や」
林太郎さん「やりたくないこと?」
リョウさん「んだ。ヌマさんとや、立町でデリヘルやっている経営者のおじさんとや話したことあんだけどや、そのおじさんの言うにはや、仙台のデリヘルはレ ベルひぐいんだど。なんか教育しようとするとや、もう次の日には来なぐなるらしいんだ。んだけっどや、だれ、小出みだくや、型さはめられたらもう女の子も 言うこときぐしかねえべ」
林太郎さん「そうなんですか」
リョウさん「最初に、小出とあったどきにや、デリヘルの経営のコツは『飴と鞭』だって言ってたのっしゃ。んだから、その鞭が金貸しだべや。そこで、おいこむんだべや」
林太郎さん「それじゃあ、紹介したら、女のこ可愛そうですね」
リョウさん「んだよー。だれ、ヌマさんとおれがやってたらや、こんな女の子にとっていい店ねえどわ。返りもいいべし、こっちはいろんな面で優遇すんだから」
林太郎さん「リョウさんは、やりたいんですか?」
リョウさん「いやー、できねっちゃー。女の子も海千山千だぁ。おれたちではや、なめられて言うこときかねべしや。だから、小出みてなやつの店がはやんだべや」
林太郎さん「面接はどうするんですか?」
リョウさん「一応あってみでや、リンちゃんの店紹介したらいいんでねぇのかや」
林太郎さん「ああ、それなら、リンちゃんと逢うといいかもしれないですね」


翌日、立町のドンキー前で待ち合わせ、喫茶店でリンちゃんとリョウさんが風俗嬢Aと逢った。
風俗嬢Aは、簡単に言えばホストにはまっている23歳のコだった。
2年前町でキャッチされ1000円飲み放題の時間にホストクラブに友達と行き、その後メールで営業をかけられ、ホストと一緒に住んだ。店に来るよりも、部 屋に呼ばれることが多かった。「自分は『客じゃない』ということが、うれしかった」。それでも、店にあんまり来るので、それを心配して、「もう店に来なく ていいから、一緒に住もう」と言われた。
住んだといっても、1週間のうち半分はいない。ホストという仕事柄、いやな客でも相手にしなければいけないということで、それはAには理解できた。 店の女性客から来た電話に「好きだよ」と言葉をなげかける彼を横で見て、その女性客が自分の存在を知らないことへの優越感を感じた。
一緒に住むようになってから、生活は彼が中心になった。というより、やることがなくなった。生活の雑費はすべて彼が出していた。店にまた、顔を出すように なった。それでも、彼は気を使って彼女にお金がかからないように、他の客に勘定を付回したりした。店のヘルプのオトコたちも、(こんな彼女が居て、彼がうらやましい)(彼とAちゃんはすごいお似合いだ)と、彼女をもてはやした。「彼は(A)ちゃんのために貯金しているらしいですよ」と言われもした。
やがて、100万円あった金は底をついた。そこで、Aはキャバクラで働きたいと言い出した。街でスカウトされていた。しかし、彼は『横で、営業の電話して いるのは耐えられない』と言った。彼女は(それならソープとかでもあたしは平気だよ)と言ったら、殴られた。『他のやつとしているのを考えるだけでも許せない』と。Aはうれしかった。彼は言った『それなら、ハコヘル紹介するよ。それならその時間だけだから安心だ』と。仙台の郊外のハコヘルに入れられた。条例違反だが、郊外の方は摘発は厳しくはなかった。ところが客が来ない店だった。そこの女の子は、必然なかでバイトをしていた。つまり、売春をしていた。暗黙の了解で、Aはそれには別に抵抗はなかった。しかし、ソープとはちがい、NS(ノースキン)だった。
稼いだ金は彼の店に消えた。Aと彼とで月に250万円は入るはずだったが、彼は野球賭博にはまっていた。金は残らず、2000円をどう使うかを考える日常と、日に5万手にいれ、1回に50万、100万という掛け金でお金がほとんどは消えていった。
彼と同じ店のホストが、彼には他に女がいると耳打ちした。簡単に言えば、Aと同じことを繰り返しているという。それはこういうからくりだ。
彼はAを「育て」たのだ。つまり、Aと暮らしていたアパートはAのために借りた部屋だった、そこにAを引き入れ、友達からひきはなし、店にはまらせ、風俗に沈めた。しかし、その事実はうすうすAも感じていた。だから、忠告は流された。
しかし、1週間前、アパートに返るとハート型の髪留めがベッドにあった。忘れたのか、わざと置いていったのか、バスルームを見るとシャワーが使われていた。
自分と彼とのベッドに他の女を連れ込んだことが許せなかった。
そこで、アパートを出て彼と別れるために新しい店を探しているというのだった。



翌日、リンちゃんがAに電話をかけるともう電話は止まっていた。

読む前に…icon.gifにほんブログ村 小説ブログへ人気ブログランキングへ

             ↑この2つに参加しています

 


title.jpg
-----
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.エピ.資料





© Rakuten Group, Inc.